米子市両三柳にあるラブリーガーデンさん。
赤い看板と、かわいらしいロッジ、そしてそれを取り囲む素敵なお庭が目印です。
門をくぐると、雑木や木々と草花の組み合わせ、植え方、お庭のしつらいなど、心ひかれることばかり。そして、テラスには、季節のお花や植木の苗、そしてめずらしいバラの苗木などが並んでいます。2007年10月19日、ここにお店をオープンされてから、今年で5年の月日が経ちました。
ラブリーガーデンを運営していらっしゃるのは、安酸友昭さんと関聡子さんのおふたり。
安酸さんは、専門学校で造園を学んだあと、造園会社に入社。庭作りに従事する中で、イギリスのイングリッシュガーデンに心惹かれます。そして、意を決して1999年、イギリスに留学。2年間、現地でガーデニングを学び、NVQ(イギリスのガーデニング技術者国家資格)1,2を取得して帰国されます。
「日本に帰ったら、自分らしい庭づくりをしよう。そして、その名前は、ラブリーガーデン。」
そんな思いをを胸に抱いての帰国でした。そして帰国後の2001年、(有)ラブリーガーデンを設立、本格的に庭作りの仕事を始められます。
そんな安酸さんの心の中にあったのは、「モデルガーデンとお店をいつかは開こう!そして、お店を任せるのは、関さんにお願いしたい。」という思いでした。もともと、植物を通じての知人でもあったおふたりですが、意気投合。かくて、おふたりでの運営が始まりました。
ラブリーガーデンさんが作られるお庭は、人の暮らしの歴史や、人の手のぬくもりが伝わるようなお庭だそう。新しく作る庭だとしても、その庭の床に張る石を、どこかで使われていた古いものを再利用して使う。またあるときは、異国の教会で長く使われていたゲートを、加治屋さんに運んで加工をしてもらって、庭の門扉に使ったり。その石を踏むたびに、あるいは門扉に触れる度に、その石やその門扉を、どんな国のどんな人たちがそこを通り、何を思い、どんな人生を歩んでいたのか。どれだけの人の歩みをその石や門扉は見てきたのか、そんな時の奥行きが感じられるような庭を作りたいとおっしゃいます。
もともと、イングリッシュガーデンとは、いろんな国のよさや伝統を取り込んだスタイルなのだそう。そして、庭作りを庭やさんに任せっぱなしにするのではなく、あくまで自分の家の庭は自分で作る。その中で、できないことだけを庭やさんに頼んで一緒に作ってもらうのだそう。そのため、庭木も小さなものを植え、その成長を楽しむのだと言われます。
その考え方のもと、庭木やお花の品ぞろえを考えられるため、お店で扱われるのは、バラやクレマチスなどの宿根草が多いそう。ロッジの中には、珍しい宿根草の球根や、庭仕事に使う道具や土、肥料などが並び、手作りならではのお店には、庭作りのヒントもたくさんつまっています。もちろんバラや宿根草の植え方、育て方などの相談にものってくださいます。自然や人にやさしい庭作りに、今日もおふたりは、励まれます。
ご注意ください
このページの内容は取材当時のものです。この記事をお読みになっている時と内容が異なっている場合がありますこと、ご了承ください。
[写真/文: 松本]
※上の画像はクリックすると拡大します